過去の質問と回答 No.10

【質問・疑問】

添加物はどこに売っていますか?(女性・10代)

【回答】

◆ 添加物・・・・?染色助剤の事でいいんでしょうか?
それならば染色材料屋さんで購入する方法があります。


【質問・疑問】

麻の生地に、ろうけつ染は、出来ますか?(女性・20代)

【回答】

もちろん麻地にろうけつ染はできます。何の問題が無いどころか麻地にはかなり適した技法の一つだと思いますよ。

ただ、蝋の種類と染料と加工方法には十分に気を付けて染めてください。


【質問・疑問】

媒染剤の目的で使用するか種類や使用方法など、のり染めの種類や技法、ろうけつ染めの種類や技法、絞り染めの種類や技法すみません。教えてください!(女性・10代)

【回答】

媒染剤とは
当工房では化学染料を使用してますのであまり詳しくありませんが・・・。植物染料(草木染)を使って染めをする時に使用する物です。様々な金属を使って、染料の発色と定着させます。昔の媒染は、「灰汁」と「泥」を使ってたそうです。現在では鉄・錫・銅・アルミ・チタン等を媒染剤として使用してるそうです。

[使用方法]・・・植物染料で生地を染めた後に媒染液に浸けて植物染料を発色・定着させるようです。もちろんそのあとに水洗等の後処理は必要です。素材によって染め方が色々あるようなので詳しくは植物染料を使ってる工房、または材料屋さんなどでお確かめ下さいね。

のり染めの種類や技法
糊染の種類ですけど、どのような定義で「糊染」なのかがわからないので、一般的に糊がメインの技法をお答えしますけど・・・、あまり

「糊染」とは聞かないし言わないような気がしますけど・・・・・。

[種類]・・・いっちん染め・うつし糊・楊枝染め(?)・・・・他にもあるでしょうけど思いついた物だけでゆるしてね!

「いっちん染め」・・・いっちん糊(小麦粉等を混ぜたもの)で模様を描いたり、または友禅をした上からいっちん糊で伏せて使います。染めた後、糊を置いた所が細かい割れができるのが特徴だと思います。

「うつし糊」・・・糊の中に染料を混ぜて使います。その糊を使い模様を描きます。描く時には筆や糊筒を使います。そうすると友禅や蝋纈では出来ないような事も出来ます。

[楊枝染め]・・・正確な名称は忘れてしまいましたが、爪楊枝に糊を細く巻き付け、それを生地に置いてくと言うような技法でした。そうすると糊の線が凄く綺麗に上がるそうです。
その他に江戸小紋なんかも糊を使ってますし・・・、糊染の定義が・・・?

ろうけつ染めの種類や技法
蝋纈染の種類を言葉で説明するのは難しいですけど、とりあえず下記に載せてみました。蝋の種類もかなりありますし、使い方によって様々な表現方法が出来るので簡単な物だけをお答えしますね。当HPにも蝋纈染めを使用した作品かなり載せてありますので参考にしてください。

[種類]・・・「堰だし」「濃淡」「割れ」使いかによって色々な事が出来るので、種類は大きく分けるとこのようなものです。

「堰だし」・・・描きたい模様の輪郭に蝋を置いて防染します。その防染した模様のなかに染料を挿します。そうすると友禅とは違った感じが染めれます。

「濃淡」・・・「蝋濃淡」ともいいますし、名称についてはちょっと自信無いです。使用方法としては溶かした蝋を筆などにふくませ、それを素早く模様を描きます(基本的に蝋纈は蝋を溶かして高温で加工するために素早い筆運びが必要です)。
そうする事で、地染めした後にその部分だけが染まらずに残ります。筆などで描いたままが残るので、友禅やその他の技法と違った面白さや綺麗さが出せます。

「割れ」・・・蝋割れとも言うかな・・・?上記の技法はなるべく蝋を割らないようにするんですけど、この蝋割れは逆に割れを見せる技法です。生地に蝋を塗った後にぎゅって絞りくしゃくしゃにします。そうする事で蝋が割れて、その上から染める事でその割れに染料が入り、氷割れみたいになります。

絞り染めの種類や技法
絞りも当工房ではしない技法なんであんまり詳しくはありませんが・・・・
[種類]・・・大きく分けて縫い絞りと桶絞り(板締等を使った絞り)があると思います。縫いの方は鹿の子・有松・辻が花等が有名です。桶の方は・・・テレビでは見たことがあるのですが実際には見たことが無いので・・・?

それで、縫い絞りの技法的には基本的には糸などで模様を防染し、そして染める物です。技法によって様々な方法があるので、専門の工房などでお聞きした方がより詳しくわかると思いますよ。


 

【質問・疑問】

引き染め、色はけ、目引きというのはどのようなことでしょうか?そして、もう1点技法について・・・。まき糊、糸目糊、ゴム糊、伏糊、うつし糊とはどのような技法のことなのでしょうか?(女性・30代)

【回答】

[引き染め]・・・・これは地染めの技法の一種で、生地を張り場に張って刷毛で染める技法です。地染めには、その他「浸染・その他」色々な技法があります。

[色はけ]・・・・地染め等をした後に、ムラになった部分や色が合わない部分(上前身頃と下前身頃等が)を「色はけ」がある、または「色はき」がある、と言うような使い方をします。要するに、地染めが上手く行かない時に使う言葉ですね。で、技法の一種ではありません。

[目引き]・・・・「目返し」とも言うんですけど、染め上がった物(友禅等も)を模様を伏せないで「引き染め」等をする事を言います。例えばお母さまが着ていた訪問着等の色が今の雰囲気にあわない時、全体をジミにしたい時に「目引き」をすれば、前よりかない落ち着いた物になります。

[まき糊]・・・・これは、もち糊を竹の葉などに薄く塗り、それを乾かし、そして細かく砕いた物を、引き染めや友禅の前に生地にパラパラと蒔いてから染める技法です。
染める前に蒔く事によって、染めた後に蒔いた糊の後が色に染まらずに残り、そこがとても綺麗に見えます。ちょっと説明がむずかしいかなぁ・・・、そうそう「蒔糊」で有名なのが、人間国宝の森口氏です。その作品の地色の部分に細かい点々がまき糊の後です。機会があったら見てみて下さいね。

[糸目糊]・・・・これは友禅の時に使う技法の「糸目」に使う糊です。糸目とは友禅の模様の輪郭に細い白い線がありますよね、これを「糸目」といいます。この線を書くのに使う糊です。その種類にもち糊やゴム糊等があります。

[ゴム糊]・・・・使い方は上に記してあります。昔はほとんどの工房で「もち糊」を使ってたみたいですけど、近代になってゴムを使うようになりました。今でも、もち糊を使って制作する工房もありますが、かなりの工房でゴム糊を使ってる所が多いのではないでしょうか(あくまでも推測)?理由はゴムのほうが作業や扱いが簡単ですし、綺麗に上がりやすいからでしょうかね・・・?。

[伏糊]・・・・模様を伏せる時に使う糊です。こちらも最近では化学糊を使う事が多いですね。

[うつし糊]・・・・これは糸目糊等に染料を混ぜて使う糊です。そうすると、糊を使った部分に混ぜた色が生地に移されます。例えば、糸目を白じゃなく、他の色にしたい時などに使います。訪問着等の友禅などの糸目がねずみ色やクリーム色になってる物が、うつし糊を使ったものです。

 

東京手描友禅工房 協美
https://yu-zen.net/