過去の質問と回答 No.2

【質問・疑問】

子どもにでもできる簡単なろうけつ染めの方法を教えてください

【回答】

お子さまはお幾つぐらいなのかわからないので難しいのですが、基本的にはろうけつ染めはろうを高温で溶かしながらの作業ですので、小さなお子さまだと危険かもしれません。天ぷらを上げる温度よりは低いのですが、かなりの高温の為、気をつけて作業をして下さい。

ろうけつ染の材料としては、染料、ろうけつ筆、刷毛、容器、ロウ、電熱器などが必要です。染める素材によって染料が決まりますが、染料は基本的に3色あれば出来ます。ロウで描いてから割れを入れ、引き染めをして、ロウを落とす方法でしたら容器は染料を溶くものとロウを溶かすものと必要です。 ロウの場合火が入ると危険ですので、湯煎の方法をとります。ホーロー容器を二重にして(大の  中に中を固定して)、中にロウを入れ、回りに水を入れて電熱で暖めてロウを溶かして描きます。ロウで模様が描ければ、ロウに割れを入れてから、引き染めをして乾いてからロウを新聞にはさんでアイロンで溶かして落し、蒸し箱に入れて30分以上蒸し、水洗いをして出来上がりですまた、何色も使って染める場合は何度も染め、脱ロウを繰り返します。

以上、基本的なろうけつ染め方法です。


【質問・疑問】

ろうけつ染めで30人ぐらいの共同制作を行おうと思っています。

質問1.ろうけつ染めにあった布は何ですか?綿ですか?

質問2.蝋で描いた後、染めるとき、色を何色か使いたい場合

はどうすればいいのですか?

質問3.染めた後、色止めをしてから蝋を落とすのですよね?そこの過程を詳しく知りたいです。

とりあえず、詳しいろうけつ染めの作業過程が知りたいのです。ぜひ、工房のほうに…といいたいのですが、今、上海で仕事をしているもので、残念ながらいけません。お手数かけますがどうぞよろしくお願いします。

【回答】

> 質問1.ろうけつ染めにあった布は何ですか?綿ですか?

ろうけつ染めに適した生地ですが、綿でも絹でも麻でも大丈夫だと思われます。ようは、ろうを熱してその温度に痛まない素材だったら平気だと。通常の綿・絹・麻などは使用可能だと思います。

> 質問2.蝋で描いた後、染めるとき、色を何色か使いたい場合はどうすればいいのですか??

色を何色か使う時…普通に塗り分ければ良いかと思いますけど。ただ、どういう風に色を使いたいのか具体的に言ってもらえれば、技法の選択&説明をしますよ。

> 質問3.染めた後、色止めをしてから蝋を落とすのですよね?そこの過程を詳しく知りたいです。

通常、染料で染めた場合は「蒸し」といって蒸気釜の中に数十分入れます。これが色止めになるのですが、そういった道具はお持ちなんでしょうか?それと、ロウを落とすには、湯煎もしくは揮発油で洗い落とすと言った事が必要です。

> とりあえず、詳しいろうけつ染めの作業過程が知りたいのです

まず、生地に鉛筆か下絵用の青花ペンでアウトラインを描いておいてから、 ロウで模様が描ければ、彩色をして、ロウで伏せ、また、別の部分を彩色して最後に全体を、引き染めをして、乾いてからロウを新聞にはさんでアイロンで溶かして落し、蒸し箱に入れて30分以上蒸しをし、水洗いをして出来上がりです。但し、家庭で上記の事を行うのは大変な作業です。ロウを落とす事は同じですが、蒸しをせずに染めたい場合は反応性染料を使います。染め方は同じですが、蒸す代わりに、フィクサーという定着処理を行います。染色、脱ロウ、ソーピング(石鹸煮)、水洗い、出来上がります。

以上ですが、一口に蝋纈染めと言っても、染め方の種類はかなりあります。なので、お勧めはやはり図解入りの本が売っていますので、そちらを参考にした方が良いと思われますよ。


【質問・疑問】

手描友禅の図案がほしい

【回答】

どう言った意味なのでしょうか…図案集なら、そういった物を取り扱ってる専門店に行かれればありますよ。


【質問・疑問】

家庭用の染料RITを使用し 綿とテトロンの混合糸を染めています。この場合の色止めも「蒸し」「酢酸」が有効なのでしょうか?また、酢酸は、どのぐらいの量使用するものですか?もうひとつ質問で、前の質問で温度は、低めのほうがいい」といわれていますが、これは,染める温度が低いほうが、洗濯などをした場合色落ちし難いと言うことでしょうか?いろいろ質問して、申し訳ありませんが、よろしくおねがいします。

【回答】

まず、綿とテトロンとの混合糸を染めるとありますが、RITとはポリエステル系アクリル系を除く物に染められるみたいなのです。が、テトロンはポリエステル系合成繊維ですよね?もしかしたら、染料は適して無い気がするのですが、大丈夫でしょうか?

「家庭用の染料RIT」という染料はうちでは扱ってないのですが、RITには2種類あるようで、粉状の物とリキッド状の物。基本的には両方とも浸染なので、「蒸し」は必要ないと思います。それと、「酢酸」による色止めも、綿もしくは絹でしたら問題は無いと思うのですが、テトロンにどういった作用が出るのかが不明なので、試しに別生地で酢酸による色止めを行って下さい。量は水1リッターにたいして、酢酸原液を大さじ濃い色なら1~2杯程度で良いと思います。

もし薄めの色の場合は色止めは不要かと、濃い地色の場合は、必ず試しをして、素材に影響ないか確認してから、作品に対する色止めを行ってく下さいね。

それから、「染料液は低めの温度が良い」ですが、「指定の温度」が染めるのに最良だと思いますので、これ以上温度を上げたり下げたりしても、染料の堅牢度が上がるとは思われません。低い方が色落ちしにくいなんて事は無いと思いますよ。

RITの染めかたは下記のサイトを参考にされたらどうでしょうか?染料液の温度等がのっています。

[染料RIT]

http://www.joho-kyoto.or.jp/~kaigadou/monthly-3.html


【質問・疑問】

高校の美術講師をしている者です。学校にロウケツ染の道具・材料(木綿・田中染料店のシリアス染料・レベリン・パークレン等々)があり、生徒(美術部)も作りたいといっています。私自身は糊防染の型染めの経験しかありません。脱蝋について調べましたが、新聞とアイロンで大まかに脱蝋して、揮発剤の湯せんで脱蝋するということですが、その際に染料まで落としてしまわないかと心配いているんです。シリアス染料でのご経験があれば教えていただけないでしょうか。ちなみに、染色したものは作品として額に入れるので「蒸し」などの染着は省略しようと思っています...というより、作品が大きく、蒸しの工程は出来ないのです長々とすみません。特にわからないのは脱蝋です。自分でも実験してみて調べてみますが、できれば専門家の意見を聞きたいと思います。

【回答】

シリアス染料を使った場合には蒸しをしないと水洗した時に色はかなり落ちます。なので通常は外せない工程です。もし蒸しを外したいのなら染料を替える事をお勧めします。田中直染料店でも取り扱ってる、樹脂顔料なんかであれば、色止めはアイロン程度で平気だと思われます。樹脂顔料なので耐光性なども強いですしね。

ただ、どーしてもシリアス染料を使い染めたいとなれば…水洗を省けば色落ちは少ないと思われます。パークレンの中では染料の色落ちは少ない(色によっては色落ちする可能性もあります)と思いますし、水洗さえ省けば良いかと。注意点は白地や薄色地の場合はパークレンの中でも多少色が移ってしまう可能性があると思われますので、取り扱いは注意して下さい。それと蒸しを外すと、耐摩擦や耐光性などが低いのでお勧めはしませんよ。

それから、作品が大きくて蒸しが出来ないと言う事ですが、蒸しの工程を外注に出すと言う事も出来るかと思われます。当工房でも蒸しやドライ、水洗等は専門業者に任せています。一応参考までに。

 

東京手描友禅工房 協美
https://yu-zen.net/