【質問・疑問】


アメリカに在住しているものです。こちらにある素材で、ろうけつ染に挑戦したいのですが、簡単な染め方を教えて頂きたいのです。どのような手順を踏めば良いですか?蝋は、特別なものでないと、いけませんか?狭いスペースでもできますか?

【回答】


[材料]
蝋の種類は「パラフィン」が使いやすいと思います。そして染料は使う素材によって変わってきますので、染色材料屋さんで相談した方が良いと思います。絹と綿とでは使う染料が違うのです。それに模様を描くための筆。地染めをするための刷毛。それとロウを溶かすためのカップに電熱器等。それにロウを落とすための揮発溶剤。基本的にはこのぐらいでしょうか。

[染め方]
(1)まずロウを溶かします。温度の目安はロウから薄く白い煙が上がるぐらいです。この温度まで上げると素手で蝋を触ると火傷しますので、取り扱いには気をつけて下さい。それに、さらに火を付けたままですと温度が上がりすぎて自然着火の可能性もあるので取り扱いには十分に注意して下さい。

(2)次に溶けたロウを筆等に含ませ、生地に模様を描きます。

(3)生地の上に置いたロウが乾いたら、次は地染めです。染め方は色々ありますが、お薦めするのは付け染めではなく、刷毛などでの引き染めのほうが綺麗に染まると思います。

(4)そして染料が乾いたら新聞紙などを使い、熱くしたアイロンで生地の上に付いたロウを紙に軽く吸い取らせます。その後に蒸しをして染料を定着させ、つぎにロウを落とすのですが、ロウは水洗では取れませんので揮発油(パークレンやゴム揮・ホワイトガソリン等々)などで洗い流して下さい。ただ、お湯のなかで落とすことも出来るのですが、完全にロウを落とすのなら揮発溶剤を使用した方が良いと思います。

それと蝋は「パラフィン蝋」でなくても、蝋燭なんかでも使えると思います。ただしその場合は色が付いてない蝋をお使い下さい。それからスペースの問題は小さい作品(ハンカチなど)をお作りになるなら普通の机サイズのスペースがあれば大丈夫でしょうし、大きな物をお作りになるには素材にあったスペースは必要かと思います。以上基本的な蝋纈染めの作業ですけど、おわかりになられましたでしょうか?わかりやすいのは図解入りの蝋纈染めの本とか出てますので、まずはそちらを参照にして作ってみて、それで上手くいかない点や疑問点などを具体的に質問して頂くのがうちとしてはお答えしやすいかと思います。


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